アルコールなど(神経に作用する物質)

 
というわけで、今日は高校の友達と会って飲んだが、無事に早めに帰って、
ほろ酔い加減で眠りにつける。
これが正解。
 
Sは携帯に電話が来たが、会えずじまい。
掛けても留守電だったので、メッセージは二回ほどいれておいたが、返事はない。
いつも冷静なS君。
 
いつも冷静でない私。
 
今日来ていたKNJ君からなにやら黒いピルを渡された。
KNJ君と僕は直接の友達ではないのだけれど、僕には別のKNJという友人がいた。
僕がインドに行ってから彼もインドに行き、
その後、彼は何度もインドに行き、サドゥーの写真を撮って本まで出した。
でも、僕から影響を受けたと言われるのが極端に嫌いで、僕を見下していた。
なぜだかよくわからないが、僕以上に僕をよく知っている口ぶりで論評していたし、
僕のアートつながりの友達もたくさんできたはずなのに、彼らに僕の悪口を言っていた。
だから、面倒になって付き合うのをやめたのだが、
今日のKNJ君は、ぼくに黒いピルをくれた。
悪いけど、こんなのしょっちゅう慣れっこで、
インドではオピュームもポンと手渡されて貰ったし、(見ず知らずの人に)
カリフォルニアではアシッドを貰って口に入れたし、
ニューヨークではわけのかからないバルビツールかアンフェタミンバラバラもらった。
驚くにはあたらないのだよ。
そのくらいの脳内伝達物質では、この”精神”はそう簡単に”変革”しないらしい。
それは、すでにこの歳で経験済み。
今日のKNJ君にもらったのは、どうやら”バイアグラ”だったらしい。
どうして、そんなの持ってたのか分からないけど(KNJ君は)、
僕にとってのバイアグラ
月並みな言い方だが、やはり”イマジネーション”なのだ。
それに勝るホルモン誘発要因は見つからない。
結局、精神が肉体に影響を与えているのだ。
つまり、バイアグラも僕にとってはひとつのプラシーボでしかない。
どんなケミカルも、イマジネーションを演出するただのツールなのだ。
そして、そんなものは実際のところ必要ない。
つまり、肉体は衰える。
老化する。
でも、精神は衰えない。
老化もしない。
それが分からない人間は、肉体の老化に焦り、薬を飲む。
ところが、それは、本当はただの記憶でしかなのだ。
 
つまり、若さとは、老化した者にとっては記憶だ。
でも、記憶には、リアルタイムのイマジネーションは伴わない。
だからドーピングしようというのなら、
それはセックスにおける敗北だ。
せいぜい、醜い記録を出すがいい。
それは、つまらない、数字の記録でしかないだろう。
物質還元主義的快楽でしかないだろう。
 
だから、僕はドラッグなどやらない。
そんなものは不要だ。
神聖な交わりの中では、不自然はケミカルよりも強力な酩酊がある。
そして、その中では、
それ以外の神経的影響は、感覚を麻痺させる雑音でしかない。
 
というわけで、
デュオニソスは、瞑想し、感覚を研ぎ澄ませてから、思う存分酩酊する。
それは、ケミカルなものではあり得ない。
唯一の例外は、合法的なアルコールだ。
 
それもほどほどがちょうどいい。
 
というわけで、ほろ酔い加減で眠り、
夢でも見ようと思う。
たぶん、遠くに行っている夢。
山道を通り、
あの村に行く。