火星最接近

 
 
 
昨日、火星が地球に最接近した。
 
「今年で一番最接近、最接近・・・」
と、ずっと呪文のように思っていたが、あいにく午後は雨っぽくて、
今日は見られないだろうと思っていた。
それに、なんだかんだと忙しくて、空を見上げている暇がなかった。
夜中、2:30過ぎに風呂から上がって空を眺めたら晴れていた。
嬉しくなって、そのまま裸で外に出ようかと思ったが、
公然猥褻罪でお周りさんに捕まったやばいと思いとどまり、
とりあえずジャージだけを着て外に出た。
火星はすぐに見つかった。
ほぼ天頂にあった。
オリオンはすでに地平線近くまで回転していた。
満月に近い月が煌々と輝いている。
空を見上げながらしばらく街をうろつき、よく見える場所を捜した。
建物や街灯が邪魔でよく見えない。
ガレージの敷地に勝手に踏み込んで行くと、ようやくオリオンのベテルギウスが確認できた。
そしてシリウスプロキオン
プロキオンの左側に冬の大三角の一辺を伸ばした位置に火星がある。
火星だということを確認できたが、
寒くて凍えそうになってきたので、早々に引き返した。
 
今日は、近くの刑務所跡地の公園にウォーキング&ランニングに行くと、
満月が天頂に輝いていた。
雲が掛っていて、星が見えない。
でも、日頃の行いがいいのか、だんだん晴れてきた。
雲間からシリウスがこの世のものとも思えないほど美しく輝きはじめた。
そして、だんだんと雲が動いていって、火星が雲間から現れた。
あるで、小さい小さいトパーズのような輝き。
満月の光がまぶし過ぎる。100カラットのダイヤモンドのフレア。
それに負けず劣らず輝くオレンジの針の先のような光、火星。
ちょうどプロキオンが満月を挟んで火星と対峙して輝いていた。
しばらく見とれていた。
火星に向かってジャンプ。
月に向かってもジャンプ。
また火星に向かってジャンプ。
両方ともこの太陽系の星だ。
手を届けば掴めそうな満月。
それに最接近直後の火星だから、ジャンプすれば届くかもしれない。
でもやはり地上の重力に無残にも引き寄せられて、あえなく着地した。
でも、アストラル体だけは、火星まで届いたかもしれない。
 
わたしのおもいがあなたにとどきますように
  
もえるほし、かせいにすまう、わがこいびと