生まれ変わり

先週の金曜日から今まで、ずっと、風邪で苦しんでいた。
だから、cobuにも行けなかった。
だいたい、一ヶ月に一度、風邪をひいているようだ。
風邪をひくと、咽喉が痛くなる。そして、気管支炎になる。息ができなくなる。
たぶん、煙草の吸いすぎだと思う。
分かってはいるが、やめられない。
しかし、苦しくて、寝ていると、僕は、リバーシングを体験した。

リバーシングと言えば、スタニスラス・グロフのホロトロピック・ブリージングが有名だろう。
過呼吸をして、酸素を過剰に細胞に送り込み、酸素中毒を起こさせる。
そうすると、全身が麻痺し、頭も麻痺し、要するに人格を失い、しかし、意識は失わず、自分が生まれる以前の記憶まで思い出す。そこまでいかなくても、生まれたときのトラウマを思い出す。
リバース、REBIRTH すなわち、生まれ変わりを体験するメソッドだ。

呼吸すること、これは本当に奥が深いし、意識にとって重要な要素だ。
勿論、身体にとっても重要だが、
僕のように、気管支炎で息ができなくなると、複式呼吸をする。
複式呼吸もできなくなると、とっても浅い息をする。
今、現在でも、首はリンパ線が腫れて痛いし、深くは呼吸できない。

しかし、その状態で、夜、リバーシングを体験した。
ホロトロピック・ブリージングによるリバーシング体験ではない。
もっと自然な、意識による生まれ変わり体験。
そんな大げさなものではない。
僕が自分自身の意識と対面し、それが、過去のものと入れ替わる、まったく別なものになるのを体験する。
古い自分は死んだ。否、最初からそれは存在していない。
だから、新しい自分も、存在していない。
あるのは、非存在の連鎖だけだ。

そういえば、ケイト・ブッシュの歌の中に、ブリージングというのがある。
ニコチンを吐いて、吸って・・・。
KATE BUSH
彼女は、われわれとどこか相通ずるものがある。
われわれとは誰か?
グルジェフや、リリーや、ブリージングを体験し、
また、om マニ パドメ フム というタントラを知っているわれわれ。
彼女と、一度話しがしてみたい。
彼女の目を見つめてみたい。
彼女を魔術で召還しようか?

そういえば、大沼先生がisisを召還したとき、僕のところに、やってきた女神。
彼女の名前は何か、先生に問いただしたが、答えなかった。
答えられなかったのかもしれない。isisとだけ言っていた。
僕はその名を知っている。
その名前は、el 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10

彼女は、僕のところに来て、口と口を合わせ、息を吸って、吐いて、吸って、吐いて・・・
お互いにオルガズムし続けた。
呼吸し続けた。
やがてその息は、風になって、雑音になり、
僕は、目を覚ました。

今は息が苦しい。
苦しいときは夜だ。
でも、息が自然にできるとき
それは、春の風が吹いたあとの
初夏の昼間。
太古の精霊とともにいるひと時。
とってもありのままで
幸せだ。

いつかそこに戻って行くのだろうか?
それとも、ドロドロの地獄にいくのだろうか?
それとも、消えるのだろうか?
たぶん、消えることはないと思っている。
僕の意識は消える。
僕は消える。
しかし、この苦しみは消えない。
この個性は消えない。