空の劇場

  
急に寒くなった。
 
さっき、チャリで走ってたら、急に冷たい風が吹いてきて
みぞれのような冷たい雨が空から叩きつけてきた。
傘を持ってなかったから、雨に濡れて、凍えそうになった。
 
急いでチャリをこいだ。
 
シャワーを浴びて、裸で窓を開けていたら
今度は冷たい風が心地よく感じられて、ベッドに寝そべっていた。
 
そうしたら、だんだん身体が冷えてきて、
今度は寒くなって咳がでてきた。
 
 
夕方、黒い雨雲と白い絹雲に挟まれて
透明な螺鈿細工のような満月が出ていた。
 
しばらく、満月を拝むように見つめていた。
 
上を黒煙のような雨雲が速く流れ、
下を透明なミルクのような雲がゆっくり流れていた。
 
その間に満月が音もなく輝いていた。
 
地球は、小さな生命維持装置だ。
 
大気圏があり、雲が湧き上がり、雨が降る。
そして、その大気圏を通して、昼は太陽光線が、夜は月光が地球を照らし、輝く。
 
空の劇場を見ていると、他のどんな作り物の芝居を見るより感動的だ。
 
天空にあたかも偉大な意志があるかのように、空の景色は雄大に振る舞う。
 
この空の下で、あなたは今、どこにいて何をしているのか?